こんにちは、丹頂ガスの丹羽です。私が所属する「青年塾リーダーセミナー」では、普通では行かない所や、行けない所へ行って「現地現場」の「一次情報」の学びを大切にしております。今回は青森県六ケ所村にある「原子燃料サイクル施設」日本原燃(株)さんの「使用済み核燃料施設」を見学に行って参りました。六 ケ所村は青森県の下北半島に位置しており、明治22年の町村合併によって海岸沿いの6つの集落が合併され「六ケ所村」と命名されました。古来よりこの地は名馬の産地で、それぞれの集落の名はこの馬に由来されたと言われております。名馬の産地と言うだけあり、北海道を彷彿させる広い田園風景がバスの車窓から目に入ってきました。現在の六ケ所村は、この広大な土地を利用して「次世代エネルギーパーク」と呼ばれる12のエネルギー施設が点在しております。

私たちが最初に訪れた「六ケ所村原燃PRセンター」の展望台からは遠くに「風力発電所」が見え、そしてその隣に大きいタンクが幾つか並んでいる「国家石油備蓄基地」が見えて、そのまた隣には「メガソーラーの太陽光発電所」が隣接していました。この「六ケ所村原燃PRセンター」で、日本原燃(株)の技術広報担当の山田様より六ケ所村の「使用済み核燃料」の処理についてご講義して頂きました。「原子燃料サイクル施設」には、国内の「原子力発電所」から出た「使用済み核燃料」が運ばれてきます。そこで「使用済み核燃料」を再処理します。95%ほどの「使用済み核燃料」は「低レベル放射性廃棄物」として処理できます。


200ℓのドラム缶に収めて、1号埋設場に16万本、2号埋設場に20万本コンクリートで固めて埋まっています。3号埋設場は現在建設中です。最終的に埋設可能な本数は300万本相当だそうですが、因みにこの「低レベル放射性廃棄物」が人体への影響が無くなるまでには300年掛かるそうです。気が遠くなる話ですが、しかし、もっとやっかいなのが「再処理した核燃料」の残り5%ほどの「高レベル放射性廃棄物」です。こいつが人体への影響が無くなるまでには10,000年も掛かるそうです。天文学的な数字にイメージが湧きませんが、これを「ガラス固化」して8,000年に縮小できますが、それでも8,000年、中国4,000年の歴史の2回分です。日本では縄文時代の初期にまで遡らなければなりません。これを直径40cm高さ1.3mのステンレス銅容器に収めて、地下300mに埋設する計画です。残念なことに、現在日本全国どこの自治区も名乗り上げていません。もちろん六ケ所村も地下300mへの埋設はしておりません。現在「貯蔵管理センター」で一時保管している状態です。現在の受入れ本数が1,830本、施設の許容本数は2,880本、後1,000本ほどで満杯になってしまいます。私たちの毎日の生活に電気は欠かせません。猛暑の中、「エアコン無し」ではとても耐えられません。しかし、この快適な生活の裏には、このような深刻な問題があることを肌で感じました。省エネ、節電の大切さや、自家発電型のエコエネルギーの普及も欠かせないことを改めて実感しました。私たちが今できることは、エネルギーのベストミックスを提供していくことだと思いました。引き続きどうぞ宜しくお願い致します。
